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クローズアップ

【クローズアップ】
vol.22 企業サイトの評価は「接客人数」がポイントに?!
新たな評価指標としての“EPM”の可能性は(2011/09/29発行)

いまやステークホルダーとのインタラクション(交流、相互作用)を持つ役割を担う、ステークホルダーと直接的な対話の場として期待されるようになったWebサイト。そのROIや付加価値といったWebサイトの“評価”を考える時には、PVやUUといった「指標」が用いられることが一般的です。
ただ、PVやUUだけだと、誰もが直感的にわかるものではなかったり(いまいちピンとこない)、ゆえにWebサイト改善のアクションに直接的につなげられない、特に企業サイトのような直接の売上がたたないWebサイトの価値評価についてはいろいろと頭を悩ませている企業様は多いのが実情です。では、どのような指標でWebサイトの価値を考えていけばよいのでしょうか。

今回は、先に社団法人 日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会(以下、Web広告研究会)で提案された、新しい評価指標である“EPM (※)”について考えてみたいと思います。

(※)EPMは、Web広告研究会 企業広報委員会セミナー「サイト評価指標の新しい形」(2011年8月25日開催)の中で、Webに関連する業務の付加価値の高さを社内外に主張する意識を共有すること」を目的に考えられた 新しい1つの指標案です。

<EPMって何?>

現在、Webサイトを評価する指標としてはこの3つが一般的に用いられています。

:PV ( Page View)
   ・閲覧ページ数
    →サイトが使いやすくなると、一般的には増えると想像されるため、ここを指標とする傾向は強い
    →ただし、Flashや動画ではカウントされない

:Visit (訪問者数)
   ・延べ閲覧者数≒訪問者数 となっている

:UU(Unique User数)
   ・Cookieなどを使って訪問者をある程度特定ができる
   ・複数訪問であるかなども識別ができるため、重複カウントを避ける

これらの数字は、アクセス解析ツール等を用いて算出し、ある一定以上の精度を持った数値です。ECサイトなど直接売上がたつWebサイトや資料請求サイトのように明確なコンバージョンポイントがあるWebサイトの場合は十分にこれらの指標をベースにすればいいと思います。
しかし、これらの指標はWebサイトそのものの価値を直接的に示すものではないため、コーポレートサイトやサポートサイトなど、明確なコンバージョンポイントがないWebサイトの指標としては十分ではありません。

そこで、誰もが理解しやすく、且つ一定のWebサイトの価値基準となりえるものとして、出された1つのアイディアが、EPM(Experienced Person Minute ; Webサイト体験人分≒のべ接客人分※分=時間)という考え方です。

EPMの考え方は、1人1分換算で、何人のステークホルダーがそのWebサイトを“体験している”かを示すもので、Webサイトへの、のべ訪問者数(人)×平均滞在時間(分)で算出し、以下を単位とします。

 1epm=ステークホルダー1人が1分間、そのWebサイトを体験していること

例えば、月間25万人のステークホルダーが訪れるWebサイトで平均のWebサイト平均滞在時間が4分である場合、このWebサイトのEPMは、25万×4分=100万epmということになります。
そして、この値は“100万人を1分間体験させることができる、100万人の人に1分ずつ接客をしたのに相当するメディアである”と説明できるということです。

Webサイトに明るくない上司に対して、Webサイトの状況を説明して理解してもらう指標としては面白い考え方だと思いませんか?

<もちろん、まだまだ未成熟>

(クリックして画像を拡大)
※社団法人日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会「サイト評価指標の新しい形」より抜粋 以下同様

ただ、このepmはWebサイトの価値を正確に見積もるための指標としてはまだまだ未成熟です。例えば、ステークホルダーが10万人でWebサイト平均滞在時間が10分のWebサイトも、25万人のステークホルダーでWebサイト平均滞在時間が4分のWebサイトも、100万人のステークホルダーでWebサイト平均滞在時間が1分のWebサイトも同じ100万epmが算出されてしまうので、ある程度の説明は必要となりそうです。

しかし、いい面もあります。
現在のアクセス解析ツールなどでは、本当の「滞在時間」は計測できません。Webサイトを訪れたステークホルダーが次のアクションを起こして初めて滞在時間がカウントされるため、最後に閲覧したページの滞在時間は、数分あろうとなかろうと全てゼロ分で考えられます。

 

(クリックして画像を拡大)

その点、「Webサイトで接客した のべ接客人分」を示すepmでは、滞在時間を体験時間と解釈し直し、直帰した人=接客する前に帰ってしまった人と考えることで、この「ゼロ分」を理解しやすくできるのです。

Webサイトの重要性が増し、以前よりも理解されるようになってきているとはいえ、いざ、そこに予算をかけるとなると、まだまだ理解されにくい場合が多いのが実情です。このepmという考え方は、ある意味テレビの「視聴率」の感覚に似ており、指標としての正確性という意味においては何かしらの補足説明が必要とはなるものの、「Webサイトを訪れたお客様を接客している時間」と考えることで、Webサイトに明るくない人たちにも認識しやすくなると思います。

また、直帰してしまったページをどのように接客できるように改善していくかという観点で考えるなど、日々のWebサイト運用にも役に立つものだと思いますが、皆さんはどう思われますでしょうか。

(参考):
・社団法人日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会
 企業広報委員会セミナー「サイト評価指標の新しい形」(2011年8月25日開催)
・Web担当者フォーラム Webサイト

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NOREN JOURNAL vol.13 アクセス解析からはじめる、Webサイト構築 vol.1
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