三菱重工業株式会社

伝統ある三菱重工の「総合力」可視化

三菱重工業株式会社

導入製品 / サービス… NOREN Content Server

次の世代の暮らしと幸福を想い描き、切磋琢磨した「技術力」と情熱を込めた「ものづくり」によってたしかな未来を提供していくことをめざす三菱重工業株式会社。

同社では、これまで培ってきた「総合力」を可視化し、企業ブランドを醸成するとともに、営業支援ツールとしても機能するコーポレートサイトの構築を決断。NOREN採用でこれらの目標を実現しました。

1. 各地の事業所がそれぞれに製品情報サイトを構築

明治17年(1884年)の創立以来、「ものづくり企業」、「技術の三菱重工」として、その地位を確立している三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)。宇宙開発からエネルギー、そして、空調機やETC車載器にいたるまで、約700種類の製品を展開しています。この三菱重工が、Webサイトでの情報発信を開始したのは、1996年、三菱みなとみらい技術館のWebサイトの制作・公開からでした。

その後、日本全国に広がる事業所においてそれぞれの事業所の紹介や担当している製品をPRすることを目的とするWebサイトが個々にできあがり、そのため、いわば事業所ごとに個別最適化されたWebサイトが乱立してしまうという状況に陥っていました。

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こうした状況は、「三菱重工」として統制された企業のブランドイメージが訴求できないだけでなく、多彩な製品を有しているという強みを訴求することも困難にしていました。

三菱重工業株式会社 社長室 広報・IR部 ブランド戦略グループ 主席部員 荒井寿夫氏は、次のように述懐します。

荒井氏「当社はこれまで培ってきた“技術力”や700種類もある多彩な製品群を踏まえた“総合力”を武器に、グローバルを視野にビジネス展開を志向しています。しかし、営業マンの人数には限りがあり、地球の隅々まで行き届いた“リアルな営業”活動は非常に困難です。そこで重要になってくるのがWebサイトです。

2000年以降、インターネットの普及に伴って、“まずはWebサイトで情報収集”という習慣がビジネス面でも当たり前になってきました。当社がどのような企業であるのか、どのような事業を展開しているのかを、お客様はまずWebサイトの情報を見て判断するのです。そうした中、Webサイトの内容が貧弱であったり、お客様が求める情報を掲載していなかったら、具体的な商談にまで発展することなど期待できません。当社の製品がお客様の信頼に足る、検討に値すると判断していただくため、会社として統制のとれたWebサイトの構築、Webサイトの全体最適化は、絶対に実現しなければならない課題でした」

こうして、広報・IR部を主管部門に、各事業所で展開していたWebサイトの統合および、三菱重工としてのコーポレートサイトのリニューアルプロジェクトが立ち上がりました。

2. 三菱重工ブランドを醸成できるコーポレートサイト構築をめざす

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三菱重工が“2007年全社ウェブサイトリニューアル”と名付けたプロジェクトは、以下の3項目を重点目標として進められました。

まず1つめは、コーポレートサイトを三菱重工の“企業ブランド醸成”と“営業支援ツール”という永遠の目標の設定です。そしてその目標を達成すべく、社内外双方に向けて、長い歴史のなかで蓄積された“技術力”と“ものづくり”への情熱を背景に、“総合力”を強みとすること、そして製品の情報を始めとする当社に関する情報を効果的に発信してゆくことをWebサイト上で実現する、という意思の統一を行うことです。

2つめは、企業都合の製品分類ではなくユーザ視点に立った製品分類、ユーザの興味や探しやすさといったユーザの行動に合わせた製品分類に変更し、ユーザビリティの向上を達成することです。そのため、製品の情報を提供するページの構成への大幅な変更を決断しました。トップページにある12に分類した製品情報への入り口がその成果です。

そして3つめは、「営業支援ツール」としての役割を担わせることです。具体的には、「お問い合わせ」の機能を装備し、全社をあげてそれに対応する組織体制を構築することです。前述のとおり、営業マンが頻繁に足を運べない国や地域においては、Webサイトをお客様と最初に出会う “バーチャル営業マン”を仕立てることです。

3. NOREN選択の理由は、誰もが使いやすいその操作性の良さにあり

また、同社では、全体リニューアルにあたり、運用体制についても、次のようにしたいと考えていました。

1.サイト内のコンテンツ制作は、発信すべき情報に一番詳しく敏感で情報の内容に責任をもつことができる部署が担当する。
2.作成されたコンテンツは、その事業所や所属部門内で必要部分をチェックし、承認する。
3.承認されたコンテンツは、広報・IR部内に所属するWebマスターが全体最適の観点からチェックし、問題がなければ情報システム部門で一元管理するサーバ上に公開する。
そして、これらを実現するためには、CMS (Content Management System)の導入が不可欠だと考え、複数挙がった候補の中から、アシストの販売するNORENを選択しました。

NORENを最も高く評価したポイントは、その操作性。 三菱重工業株式会社社長室 広報・IR部 ブランド戦略グループでWebマスターを務める坂正英氏は次のように語ります。

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「(NORENを選択した理由で)最も大きいポイントは、誰にでも操作できる容易さです。コンテンツを制作するのは、日本全国の事業所など製品を作り出している部門に所属する広報業務を担当する者であり、その数は500名近くいます。彼らのPCやCMSに対するリテラシーはさまざまですから、扱いにくいCMSだったら、彼らは作業を敬遠してしまい、コンテンツ更新が滞ってしまう可能性があります。NORENは我々が導入に際して候補としたCMSの中で操作が一番わかりやすいCMSであり、これなら全社で使えると判断しました。」

また、坂氏を補足して、三菱重工のコーポレートサイト構築および運用を補佐するグループ企業、株式会社リョーイン 情報・通信システム事業部 Web コンテンツグループ チーフスタッフ Web Producerの坂本健治氏は次のように語ります。

「『使いやすさ』ということもさることながら、事業部と事業所の両方にまたがった製品を所掌している部門でのチェック(部門を横断する承認)と、各部門で作成したページに対する広報・IR部でのチェック(承認段階の重層化)を実現するにあたり、柔軟な承認フロー設計が可能なNORENは、開発者側からも導入メリットが高いと評価しました。
また、データ管理面では、同一製品を複数部所で扱っているような場合での情報の二重管理を防ぐことができる点、コンテンツ制作面においては、テンプレートを利用して簡単にページを作成できる点を有効と評価しました。」

まさに、承認フローや権限管理機能、テンプレート機能を有していることがNORENを選定した重要な要因といえます。

4. Webサイトはお客様に最初に出会う「バーチャル営業マン」
  リニューアルで実感したその効果

“2007年全体リニューアル”は、11月に日本語版がサービスインし、翌年2月に英語版がスタートしています。それから3年、次第にその効果が表れてきました。

まず、アクセス数の増加です。今回のリニューアル以降、月間PV数は250万前後にのぼり、リニューアル前に比べ10%以上増加しています。アクセス数が伸びた原因について、Webマスターである三菱重工業株式会社 社長室 広報・IR部 ブランド戦略グループ 花田忠良氏は次のように語ります。

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「今回NORENを導入するにあたり、ニュースにRSS機能を採用することが可能になりました。そのおかげでニュースを見て当社サイトにアクセスするユーザが増えたと分析しています。」

また、少しずつですが、営業支援ツールとしての使命を果たし始めてきており、海外との商談のきっかけが「お問い合わせ」だった、という声が出てきています。まさにお客様に最初に出会う“バーチャル営業マン”としての第1歩を踏み出したということができるのではないでしょうか。

社内においても、変化が表れているといいます。コンテンツの登録や更新の手軽さから、特にライフサイクルの短い製品を持つ事業部門は、高頻度に最新情報をアップするようになったといいます。また、当初は対象としていなかった緊急情報の配信も、NORENを使って配信をするようになり、迅速な対応が行えるようになりました。

「当初、緊急情報に関してはNORENで扱う対象にせずスタートしたのですが、いざ運用してみると意外と掲載頻度が高いので、後から適用しました。 NORENを利用することによって広報・IR部の権限のみで24時間いつでも緊急情報を公開できるようになり、三菱重工として情報公開の迅速性が向上しました。」(株式会社リョーイン 情報・通信システム事業部 Web コンテンツグループ長 江田稔氏)

また、Webサイトの情報発信に対して意識の変化も生まれており、“どうやらWebサイト上での情報の見せ方一つで、ビジネスを拡大することができるらしい。”という声も聞かれるようになったそうです。

5. コーポレートサイト構築は終わりのないプロジェクト

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荒井氏は、コーポレートサイトの構築は、到達したと思ったらゴールが先に伸びる“終わりのないプロジェクト”と語ります。

今後の目標としては、当社サイトへの訪問目的を良く分析し、その目的に合致した情報の提供、同一カテゴリー内での情報の「量と質」の均一化をさらに加速したいと考えています。

最終的には、Webサイトだけでなく同社から発信する情報のすべてを同期化させたい、と語る荒井氏。そのコンテンツ生成・管理リポジトリとして、NORENに大きな期待がかけられています。

※掲載内容は、取材当時(2011年5月)のものです。現時点の情報と異なる場合があります。

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会社名 三菱重工業株式会社
URL http://www.mhi.co.jp/
本社 東京都港区港南2-16-5
設立 1950年1月11日
事業内容 船舶、発電プラント、環境装置、産業用機械、航空/宇宙機器、
エアコンなどの製造 / 販売 / エンジニアリング
従業員数 22,147人(2014年3月現在)

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