NORENユーザー会2025 開催のご報告
2025/11/14(金)アシスト市ヶ谷オフィスにて、NOREN東日本ユーザー会を開催しました。
NORENユーザー様によるサイトリニューアルの成功の秘訣や運用改善事例、パートナーによるAIパーソナライズの取り組み事例など盛り沢山の内容で大盛況のうちに幕を閉じました。
年間活動報告
弊社DX技術統括部 ナレッジ・プラットフォーム技術部 課長の八木より、NORENの最新の活動報告を行いました。
アシストテクニカルフォーラムでの登壇について、夏に行われた西日本ユーザー会の開催報告、導入社数870社突破のご報告と新規導入企業様のご紹介をさせていただきました。
セッション1:大日本印刷が明かすサイトリニューアル成功の全貌~ウェブ解析士マスターが実践したデータ分析と成果を出し続ける仕組みづくり~
大日本印刷株式会社 コーポレートコミュニケーション本部 Web戦略室Web基盤推進グループ 田口様による「サイトリニューアル成功の全貌」と題した講演は、リニューアル後の成果に悩むWEB担当者の注目を集める内容でした。
リニューアル前の大日本印刷様のサイトは、GAタグが10個も埋まり「誰もデータを見ていない」状態、コンテンツも混乱し、事業戦略との乖離という深刻な課題を抱えていました。
この課題に対し、まず部門連携の強化や約300人の担当者向けポータル設置など、組織体制とガバナンスを強化しました。
そしてサイトを「コーポレート」と「ビジネス」と訪問者の目的別に分離し、それぞれに明確なKPIを設定しました。
リニューアル成功の核心となったのが、独自のデータ活用ツールです。
全コンテンツの品質と成果を点数化して当事者意識を醸成する「コンテンツ通信簿」を作成し、
さらに指標を絞り込んで次のアクションを議論しやすくした「GA4カスタムダッシュボード」を導入。
これらにより、データ活用を「文化」へと昇華させました。
一連の「成果を出し続ける仕組み」でPV倍増、ユーザビリティ日本一という成果を達成した大日本印刷様でしたが、セッションではさらに、AIが今後の検索の主流となることを見据えてのAIOの取り組みも紹介されました。
AIに引用されるコンテンツの文章要件として、結論ファーストで具体的なタイトル設計、数値データなどの一次情報の明記、長文でも構造化されたテキスト情報の充実など、従来のSEOとは異なる特徴が語られ、データに基づいたサイト運営の未来像が共有されたセッションとなりました。
セッション後の質疑応答も盛り上がり、「もっと知りたい」という参加者の皆様の想いが伝わってきました。
セッション2:NOREN7 Content Serverバージョンアップ&サイトリニューアル事例
ニップンビジネスシステム株式会社 システム部の安川様より、NOREN 7へのバージョンアップとサイトリニューアルのリアルな事例をご紹介いただきました。
長年サイトを担当し「ワンオペ」も経験された安川様のお話は、華やかな成功体験だけでなく、現場の率直な課題や試行錯誤に満ちたものでした。
プロジェクトの背景には、旧バージョンの限定サポート移行という技術的な期限、システムの減価償却タイミングを捉えた戦略的な予算確保、そして新体制からのユーザー体験(UX)改善要望という、3つの明確な理由がありました。
推進においては、複数ベンダー間の調整コストや、コスト削減を見込んだデータベース移行(Oracle→PostgreSQL)が逆に作業負担を増やした「落とし穴」など、実にリアルな課題が共有されました。
リニューアルの具体的な成果として、ユーザー体験(UX)が大きく改善。目的別に分断されていたナビゲーションを一つに統合し、直感的な情報構造を実現しました。デザイン面でも、テキスト中心だったページにアイコンを多用して視認性を高め、Cookie同意バナーの設置や採用ページのNOREN内統合といった機能の現代化も果たしました。
成果はデータにも表れており、サイト全体のPV数が約5%増加。加えて「アクティブユーザーあたりのPV数減少」という指標も、安川様は「UX改善により、ユーザーが迷わず目的のページに到達できるようになったため」と理由まで分析。さらに、リニューアルを機に他部署からも「もっとコンテンツの更新頻度を高めていきたい」と協力的な声が上がるなど、社内全体を巻き込む波及効果も生まれているとのことです。
実際に運用で使用した最新バージョンのNOREN7については、操作感の継続性による教育コスト不要のメリットや、「変更予約」機能の活用による業務効率化を高く評価されていました。
予算獲得のヒントからTCO(総所有コスト)の重要性まで、Web担当者にとって明日から使える実践的な知見が詰まったセッションとなりました。
セッション3:サイト回遊率UPに大きな効果!「AIパーソナライズとは」
多くの企業が「良質なコンテンツがユーザーに届かない」「情報が多すぎて価値あるページが埋もれる」という共通の悩みを抱えています。これは、サイト運用を続ける中で構造が複雑化する「増築を繰り返した家」問題とも言えます。
株式会社インフォネット 山田様より、この根深い課題に対し大規模リニューアルという"大手術"をせずとも導入できる「AIパーソナライズソリューション」が紹介されました。
このソリューションの鍵は「リアルタイム行動分析」にありました。従来の属性情報ではなく、ユーザーの「今、この瞬間」の閲覧履歴という文脈をAIが即座に分析。
過去の全ユーザーの膨大なデータを基に、ユーザー自身も気づいていなかった興味・関心を引き出す「おすすめ」を提示することで情報量が多いNOREN導入企業では本ソリューション導入後にページビュー数・セッション数が121%増加。
訪問者数(UU数)の伸びを超えてサイト回遊率が向上するという成果が出ていました。
埋もれていたサイト資産を再評価し、ユーザーエンゲージメントを根本から変革する一手として、大きな注目を集めました。
懇親会
ユーザー会後の懇親会では、登壇者を囲んでのセッション内容への追加質問やお悩み共有など大いに盛り上がりました。
実施後のアンケート満足度も例年以上に高かったため、アシストとして今後もユーザー様へ価値ある場を提供できるよう尽力して参ります。
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