株式会社ローソン
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Webサイトの実現へ
~自動化を見据えてデジタルマーケティングを変革~
株式会社ローソン 岩立拓也氏、末永真也氏(写真左から)
導入製品:NOREN Content Server、「陣」オプション、NOREN Deploy Server
株式会社ローソン(以下、ローソン)は、お客様が日頃から感じている社会の課題や多様化する価値観をいち早くキャッチアップし、スピード感をもった商品やサービスの強化で応えていくことで、誰もが「ほっ」とできる「マチのほっとステーション」となることを目指しています。そのベースとなる取り組みの一つにデジタルマーケティングがあります。Webサイトを中心にSNSやメルマガ、スマホアプリなどさまざまなチャネルを通じて地域の人々とダイレクトにつながることで、新時代のローソンは「すべてのお客さまレコメンドNo.1」を実現しようとしています。
課題・目的
・従来のCMSは動作が不安定で遅延が発生しており、より信頼性が高くパフォーマンスの優れたCMSへリプレースし、業務の効率化を図りたい。
・定型的なページ制作を他部門の担当者も行えるようにすることで、作業の負荷分散を図りたい。
・デジタルマーケティング部の担当者が、キャンペーンの企画やWebサイトのデザインなど、よりクリエイティブな業務に専念できるようにしたい。
1.デジタルマーケティング戦略の中心としてのWebサイト
ローソンは、企業スローガンとして「マチのほっとステーション」を掲げ、店舗を取り巻く地域のすべての人々にとって「ほっ」と心和む場となることを目指しています。
また、流通・小売分野のイノベーターであり続けてきたコンビニとして、ローソンはセミオート発注システムや自動釣銭機付POSレジをいち早く導入するなど、ITを駆使した効率化・省力化の仕組みづくりを加速しています。さらに、多様化するお客様のニーズに応えることができる次世代コンビニのあり方を見据え、最先端デジタル技術による新たなイノベーションを追求しています。
そうした中で注力している施策の1つがデジタルマーケティングです。現在ローソンはメインのコンビニチェーンである「ローソン」のほか、美と健康を考えたライフスタイルを身近でサポートする「ナチュラルローソン」、生鮮食品から日用品まで適量・小分けの幅広い品揃えを特徴とする「ローソンストア100」といった大きく3つの形態の店舗を展開しており、それぞれの業態ごとに独立したWebサイトを運用しています。
これらのWebサイトが、ローソンにおけるデジタルマーケティング戦略の中心に位置づけられています。
末永氏 「各店舗で取り扱う商材やサービスは非常に多岐にわたり、お客様に知っていただきたい情報も必然的に大量に膨らんでいきます。これらの情報をいかに正確かつ迅速にお届けするか。今ローソンが何を売り、何をしているのかをわかりやすくお伝えする窓口としての役割をWebサイトが担っています。情報発信のためのツールとしてSNSやメルマガ、ローソン公式スマートフォンアプリ(以下ローソンアプリ)などを活用し、チャネル横断的な販促を行っていますが、そこからランディングするチャネルとしてもWebサイトを利用しています」
岩立氏 「WebサイトをはじめSNS、メルマガ、ローソンアプリなどのメディアを一括して運用しているのが、私たちデジタルマーケティング部です。さまざまな新商品の企画・開発部門とも緊密に連携し、情報発信のハブとして活動しています」
2.CMSをNORENにリプレースして業務効率を大幅に向上
ただ、ローソンがこれまでWebサイトで利用してきたCMS(コンテンツ管理システム)は大きな課題を抱えていました。
Webサイトで管理するコンテンツのボリュームが大きくなりすぎて、CMS自体の動作が不安定になっていたのです。画面を遷移するだけでも数秒待たされることがあるほか、ページの更新にも時間がかかり、業務上で多くの支障が生じていました。
末永真也氏
末永氏 「ローソンでは基本的にさまざまなキャンペーンを午前0時ちょうどにスタートしているのですが、CMSのタイマーを設定しているにもかかわらず時間どおりにコンテンツが公開されず、1時間近くも遅れてようやく配信が始まることもありました」
このままではキャンペーンの効果を最大限に発揮できないのはもちろん、ローソンに対する信用そのものを損なってしまうおそれがありました。
そこでローソンはWebサイトの更改時期とタイミングをあわせ、2016年にCMSのリプレースに踏み切りました。そして数社のCMS製品と比較検討を行った結果、NOREN Content Serverの導入を決定しました。
末永氏 「NOREN Content Serverの動作は非常に安定しており、ページ更新の遅延もほとんどありません。CMSを置き換えるだけでデジタルマーケティング部の業務効率は大幅に向上しました」
岩立氏 「画面もサクサク遷移するようになり快適です。最大の問題であったコンテンツ配信の遅延も解決されるようになったので、時間どおりにキャンペーンを開始できるかどうか不安に感じることもなくなりました」
3.他部門だけでもページ制作を行えるように
その後もローソンでは、NOREN Content Serverの利用拡大を図ってきました。そうした中、デジタルマーケティングの業務効率化という観点から、もう1つ大きな成果をもたらしたのが、NOREN Content Serverの入力オプションとして提供されている「陣」です。ブロック形式でタイトルや画像、本文などのパーツを選びコンテンツを入力できるようにすることで、Webページ作成の敷居を下げます。Webサイトのガイドラインに沿って共通にできるところは共通化し、同時に自由なコンテンツ表現も可能にするという「ガバナンスとクリエイティブの融合」を実現します。
具体的にはローソンは、さまざまな新商品やキャンペーンなどの最新情報をブログ形式で紹介しているWebページ「ローソン研究所」でこの陣を活用しています。
末永氏 「ローソン研究所では毎週10~30種のページを公開していますが、以前は、ページの追加・更新や公開は一定以上のスキルが必要とされました。このためデジタルマーケティング部のスタッフがページ制作を代行せざるをえず、作業負担が増していました。陣を導入して以降は、簡単なレクチャーと引き継ぎを行うだけで、新商品の企画・開発など業務部門側にページ制作を行える人材を増やすことができました。作業を分散することで負荷軽減を図るとともにブログの追加・更新を同時並行的に行うことが可能となり、より多くの情報をお客様に発信できるようになりました」
岩立拓也氏
また、その使い勝手はどうだったのでしょうか。
岩立氏 「陣を使えばHTMLやCSSがわからない人でも、文章をそのまま入力し、必要な画像をアップして公開するという一連の操作を直感的に理解して行うことができます。それほどITリテラシーが高くない部署の担当者でも、体裁を整えたページを簡単に作ることができるのです。この効果はすぐに表れ、私たち技術系のスタッフはページ制作の作業負担から解放され、本来の業務であるWebサイトの機能強化に専念できるようになりました」
4.膨大なファイルのアップロードと管理を効率化
さらにローソンは、NOREN Deploy Serverを追加導入しました。膨大なWebサイトのファイルを一括で管理・配信する製品であり、CMSでテンプレート化することなくシンプルなファイルベースのWebサイト管理を実現します。
先述の通り、旧CMSを運用していたころはWebサイトで管理するコンテンツのボリュームが膨らみすぎて動作が不安定になっていました。このように、Webサイトを長期間にわたって運用を続ける過程でファイルがどんどん蓄積されていき、やがて整理しきれなくなるケースは珍しくありません。
そこにNOREN Deploy Serverを活用することで、煩雑なファイル群の整理・管理をシンプル化することができるのです。
末永氏 「社内のセキュリティ規定が強化・厳格化され、WebサイトでFTPによるファイルアップロードを使用できなくなったことに伴い、それを代替する手段としてNOREN Deploy Serverを導入することになりました。ランディングページのように、一時的に公開したりテンプレートを用いず作成したりするページの公開にフル活用しています。単にファイルをアップロードするだけでなく、NOREN Content Serverと同様にバージョン管理も行える点に大きなメリットを感じています。これにより急に切り戻しが必要になった場合でも、迅速かつ柔軟に対処できます」
岩立氏 「私たちのもとには、外部の制作会社や広告代理店などからもキャンペーンのランディングページのコンテンツが送られてくるのですが、それらは大量のファイル数となり、1つひとつCMSに登録するには煩雑な手間がかかります。そうした作業負荷を軽減することでもNOREN Deploy Serverは大いに役立っています」
5.次のステップとしてデジタルマーケティングの自動化を追求
このようにローソンはNOREN Content ServerやNOREN Deploy Serverといったツール群を活用することで、デジタルマーケティングのスピード化と業務効率化を実現してきました。
そして今後に向けてこの取り組みをさらに加速し、次のステップとしてデジタルマーケティングの自動化を追求していく考えです。
末永氏 「すでに一部の業務においてNOREN Content Serverのデータベース連携やコンテンツハブなどの機能を活用し、コンテンツの掲載内容を一括変更するといった取り組みも開始しています。こうした自動化・簡略化を進めることで、特定の担当者に集中している作業負荷を分散化・平準化したいと考えています。スタッフは今まで以上に企画やデザインなどのクリエイティブな業務にウェイトを置くことが可能となり、お客様に対してリッチなコンテンツをより迅速に提供できるようになります」
なお、ローソンでは5年~10年ごとにCMSツールを見直すことを想定しており、NORENに対しても継続的なアップデートによるソリューションの進化に期待を寄せています。
導入のポイント
・Webサイトの安定運用や高いパフォーマンス、セキュリティ対策など、デジタルマーケティングで必須のアーキテクチャを備えたCMS
・Webサイトのガイドラインを維持しつつ自由にコンテンツ表現も可能とし、HTMLのスキルをもたない担当者でも簡単にページを作ることが可能
・画像、成分表、価格、紹介文などの大量の商品情報の公開・更新・削除を一括でWebサイトに反映することが可能
・テンプレート化することなく、シンプルなファイルベースのコンテンツ登録/管理を実現
※掲載内容は、取材当時(2020年10月)のものです。現時点の情報と異なる場合があります。
会社名 | 株式会社ローソン |
URL | https://www.lawson.co.jp |
本社 | 東京都品川区大崎一丁目11番2号 ゲートシティ大崎イーストタワー |
設立 | 1975年4月15日 |
事業内容 | コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズチェーン展開 |
従業員数 | 10,572人(連結) ※2020年2月末現在 |
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