第七章 CMSに必要なシステム環境のご紹介

CMSに求められる可用性とは

Webサイト運営を支えるCMSは、今や基幹システムのひとつです。電話やメールがつながらない緊急事態においても、Webサイトは情報発信の重要な手段となっています。では、CMSに求められる可用性とは何でしょうか。ここでは、CMSの信頼性と耐障害性を高めるために検討すべき事項についてご紹介します。

想定されるトラブルはどんなものがあるか

CMSに限らず、システムの堅牢性はあらゆる場面で求められます。一般的なものではサーバのハードウェア故障やネットワーク障害を想定し、サーバやネットワーク回線の二重化などの冗長化を検討します。また近年では、衛星インターネット回線なども登場し、二重化のみならず三重化にするなどより信頼性の高いものになりつつあります。
また、これらの冗長性は障害が発生したした個所を切り離すことで他へ影響が波及するのを防ぐだけでなく、障害部分の修理/交換のしやすさといった面でも、システムが安定稼動する上で、大変有用です。
さらにハードウェアだけでなく、データセンターの二重化も検討する企業が増えています。これは、震災などの未曾有の出来事でデータセンターが稼動しなくなった場合を想定し、東京と大阪など離れた箇所でデータセンターを持つケースも少なくありません。

CMSの種類によってシステム構成が異なる

第二章 でも触れたようにCMSは大きく2種類あり、ユーザがページ閲覧をするたびにCMSが動的にページ生成を行う「動的CMS」と事前に生成した静的ページをユーザに閲覧させる「静的CMS」があります。
両者は冗長化という観点では、システムの一部に何かしらの障害が発生してもCMSとしての機能を維持できるよう、普段からバックアップの取得・予備装置を準備しておくことについては共通です。
しかしながら、動的CMSの場合はサイト閲覧者からのリクエストに応じて動的に値を返すという特徴からCMSサーバがダウンした場合は、Webサイトが参照できなくなります。さらに、想定されるPV数を見越してサーバの増強や負荷分散などを考慮する必要があり、ある程度性能のよいサーバを準備しなくてはなりません。またサーバを配置する場所によっては、セキュリティ対策についても講じる必要があります。また、社内/社外に正副と予備機を準備すると、CMSサーバが少なくとも4台以上必要になるケースも珍しくありません。
一方、静的CMSの場合はHTMLファイルをバッチで生成してWebサーバに配置しておくだけのため、万が一CMSサーバがダウンしてもWebサイトは参照可能です。よってCMSサーバをスタンドアローンで実現することも可能です。CMSサーバへの投資はハード面・運用面ともに非常に負担が少なくて済むのと同時に、CMSサーバおよびデータベースサーバもDMZ内に設置できるのでセキュリティ面でも安心といえます。
それでは、Webサーバ側にはどのような点を留意すればいいでしょうか。
動的CMSの場合は、サイト閲覧者からのアクセスに応じて頻繁にデータベースにアクセスを行うため、アクセスの集中にも耐えうるサーバスペックが必要となり、CMS導入時にWebサーバの増強やキャッシュサーバの導入も不可欠です。
それに対して静的CMSの場合は、CMSサーバとWebサーバが完全に分離されており、かつ、転送されたファイルを受信するだけとなるため、既存のWebサーバで事足りることもあり、既存のセキュリティシステムもそのまま活用できる場合も多くあります。比較的低スペックなWebサーバだからこそ、クラウド上にWebサーバを構築したり追加するなどは、静的CMSのほうが向いているのかもしれませんね。

Webサイトのセキュリティ

万が一、Webサイトが改ざんされたりアクセス不能となった場合は、どのように復旧するのでしょうか。この場合も、CMSの種類によって対処が異なります。
誰もがアクセスできる環境にサーバが置かれている動的CMSの場合は、攻撃者に対してもオープンな状態となっており、特に普及率の高いオープンソースのCMSは攻撃対象にされることも多く、対策には細心の注意が必要です。不幸にも攻撃されてしまった場合、正常時のバックアップから復旧する必要があり復旧が完了するまでは、Webサイトは参照できなくなります。
静的CMSの場合はCMSサーバとWebサーバが完全に分離しているためCMSサーバがダウンした場合も、Webサイトのサービスには一切影響がありません。改ざんされた場合も、CMSサーバから正規のWebページを転送することで簡単に復旧することが可能です。またコンテンツはデータベース内にあり、Webサイトの大切な資産であるコンテンツを損失することはほとんどありません。
以上の点を考慮して、自社に適したCMS選定とあわせて保守体制の検討も行いましょう。

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