大阪ガス株式会社
NORENによる社内運用でCSR戦略を強化
導入製品:NOREN Content Server
大阪ガスは、近畿地方を中心に約688万戸にガスエネルギーを供給している大手都市ガス会社である。2007年、同社は、ウェブサイトを媒体として積極的な情報伝達を推進するため、サイトのユーザビリティを高めるウェブガバナンスの強化を決定。コーポレートサイトの大規模なリニューアルに着手した。そこで選ばれたのが、アシストの提供するCMS「NOREN」である。NORENの導入は従来の目標である「更新頻度の増加による、CSR戦略の実現」はもちろんのこと、運用の自動化による省力化や、自社内運用によるキャッシュアウト削減など様々な効果を生み出した。
ユーザビリティを考慮した統一感あるサイトづくりを目指して
大手都市ガス会社である大阪ガス。「Design Your Energy 夢ある明日を」をブランドスローガンに、快適にガスを使用できる製品やサービスを提供している。
コーポレートサイトの主な目的は2点あり、安心してガスを使えるように読みやすい情報をタイムリーに公開すること、CSR(=Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任)などを適正に広報すること。しかし、リニューアル前には、「デザインが統一されていない」、「グローバルナビゲーションがない」など、ユーザビリティの面で様々な課題を抱えていた。
その原因の大部分は、各部署のサイト担当者がそれぞれ別々にシステム協力会社と連絡を取ってページを作成するという、運用体制にあった。
そこで同社は、2007年、コーポレートサイトの一部リニューアルに着手。ユーザビリティの向上を実現し、サイト作成を一元管理するための一つの手段として、何百もあるCMS(コンテンツマネジメントシステム)から「NOREN」の導入を決定した。CMSの導入理由を、情報通信部 情報ソリューションチーム 岩木圭氏はこう語る。
「CMSは、ウェブページの構成を、ヘッダ・フッタ・ナビゲーション等のパーツに分割して管理できます。このため、CMSを通じて部署ごとに更新しても自動的にヘッダやフッタの統一されたデザインが実現され、アクセシビリティの高いサイトになると考え、CMSの導入を決定しました」(岩木氏)
NOREN選定の決め手は充実したサポート体制と直観的な使いやすさ
では、数あるCMS製品の中からなぜNORENが選ばれたのか。同社は、最終的に絞り込んだ3製品について、実際に利用している企業にヒアリングをお願いしたり、実証検証を行った結果、NORENの採用を決定した。
岩木氏はその理由として、CMS機能の使い勝手の良さ、関西にサポート拠点がある心強さ、価格が見合っていたことを上げている。
「ワークフロー機能がある、冗長化構成が取れるなど、機能的に満足したのはもちろんですが、他のCMSがシステム開発者寄りの作りであるのに比べて、NORENはユーザ寄りの作りであるため、操作が直観的でわかりやすいと感じました。研修環境や技術サポートが大阪支社に用意されている安心感もありました」(岩木氏)
リニューアルに当たって同社は、まずプレスリリースのページにNORENを導入。事前にテンプレートを練り上げたため、実際の開発期間は2か月弱と短期で実現した。このときユーザビリティの向上を徹底的に検証してテンプレートを作成した結果、プレスリリースの直帰率は60%から30%へ半減、RSSによる読者は5,000名増加、「日経パソコン企業サイトランキング」が301位から24位に急上昇するなど、サイトリニューアルは高い効果を上げた。
サイト更新・運用をNORENで自動化 人的コストを削減
NOREN導入におけるコスト面での効果は、まず「省力化」という形で現われてきた。
担当者がアップロード時間までスタンバイする必要がなくなったこと(スケジュール機能)、決裁通知メールが届くため承認がスムーズになったこと(承認機能)、過去のページが自動的に管理されるためファイルを一元管理できること(履歴機能)など、各運用作業の自動化が人的作業を削減したのだ。
中でも最もNORENがコストカットに威力を発揮する機能は、ウェブページの構成をパーツ化して自動管理できる機能だという。
「NORENはパーツ化できるため、フッタのコピーライトの文言や、ヘッダのデザインが変わったとしても、1部分を修正すればNOREN化された全ページに自動反映されます。弊社ではまだコストメリットを感じるに至っていませんが、今後NOREN化したサイトをリニューアルする場合、制作で削減出来るコストを1ページ1,000円と仮定すると、×5,000ページで500万円の削減となります。プレスリリースの移行コストが平均すると1ページ当たり1,000円ちょっとでしたので、それで計算していますが、それ以外のページに関しては、もっと効果があるかもしれません。導入時にテンプレートを作成するイニシャルコストはかかりますが、次回リニューアル時にはテンプレートを流用できるでしょうから、パーツ化して管理できるコストメリットはこれからも増大していくと考えています」(岩木氏)
NORENによる内部運用がCSR活動を始めあらたなコンテンツの実現に貢献
さらに岩木氏は、先に述べてきたコストメリットだけでなく、「更新頻度に関わらず、いいアイデアをスピーディに公開できるようになったこと」が最大の導入効果だと語る。
それまで同社では、サイトのコンテンツ更新頻度は低く、CSRのページも、業績や活動を年に1度アップするのみだったという。だがリニューアル後は、月に数回の頻度でCSR情報が更新されている。これは、標準的な記事の作成・承認・配信など、サイト更新の一部をNORENによって社内担当者が行えるようになったことが大きい。結果的に検索エンジンなどからの来訪者も増え、CSRページの検索エンジン経由の閲覧数は約3倍に増加した。
「以前は更新が積極的なコーナーにおいて新たに良いコンテンツのアイデアが出ても、『委託コストが予算オーバーだから無理だ』と諦めていました。しかし、NORENを導入してからは、『NORENがあるから自分たちでやってみよう』と意識を変えていけるようになったのです。たしかにサイト運用の一部を社内で行うことで、担当者の負荷は増えましたが、これは、コーポレートサイトの活性化に繋がっていく大きな変化だと評価しています」(岩木氏)
情報公開の推進が将来的に大きな費用対効果を生む
そうして社内から更新頻度の高い企画アイデアが出され、コーポレートサイトが充実するに従い、NORENには将来的には大きな費用対効果を期待できると同社は考えている。
「我々はNORENというツールを介して、コーポレートサイトによる情報公開の機会を増やそうとしているところです。よって、従来の開発コストがいかに削減されたかではなく、『更新頻度を上げてゆく中で、本来要するはずのコストをどれほど削減できるか』という予測値で、NOREN化によるコストメリットを計算しています。そのため、今後情報発信量を増やしていくことで、NORENの内部運用による本来的なコスト効果が出てくると思います。またそれだけでなく、現在各部署内でのサイト運用も効率化できないものかと日々検証をしています。それを実現するためにも今後ともNORENを活用していきたいです」(岩木氏)
同社では、来年度中にコーポレートサイトのコンテンツをすべてNOREN化する目標をかかげ、現在も、リニューアルを進行中である。
※掲載内容は、取材当時(2010年10月)のものです。現時点の情報と異なる場合があります。
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会社名 | 大阪ガス株式会社 |
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URL | http://www.osakagas.co.jp/ |
本社所在地 | 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 |
設立 | 1897年4月10日 |
事業内容 | 1.ガスの製造、供給および販売 2.LPGの供給および販売 3.電力の発電、供給および販売 4.ガス機器の販売 5.ガス工事の受注 |
従業員数 | 5,861人(2014年3月現在) |
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