クオリカ株式会社
NORENにより機動力ある運用基盤を確立し
インバウンドマーケティングを強化
クオリカ株式会社は、1982年の創業以来、製造業、流通・サービス業向けの高品質・高付加価値なITサービスの提供を強みとしている。2011年、ビジネスモデルの転換を機にWebサイト活用の見直しを迫られた同社は、長年の運用体制への反省からCMS導入が必須と判断。グループでのインフラ統一も視野に入れつつ、アシストの提供するCMS「NOREN」を選んだ。2012年にリニューアルしたWebサイトは、運用負荷が大幅に軽減されると同時に更新頻度が飛躍的に向上。コンテンツへの注力により、コンバージョンを獲得できるWebサイトへと日々進化を続けている。
ビジネスモデルの転換を背景にサイトリニューアルへの動きが本格化
製造業、流通・サービス業に強みを持つITソリューションプロバイダーのクオリカ株式会社。2008年に業界トップクラスのITホールディングスグループの一員となり、グループ各社との連携による総合力を強化しつつ、豊富な業務知識・ノウハウを生かしたITサービスを提供。ビジネスの成長に貢献する信頼のパートナーとして、お客様の多岐にわたる要望に応えている。
2011年に打ち出されたお客様のビジネスの成長に貢献し、お客様にとって『なくてはならない存在』であり続けるという経営ビジョンのもと、サービスを主体としたビジネスモデルへの転換を図るにあたり、営業チャネルとしてのWebの活用が議論されるようになったという同社。既存顧客との関係性を重視した営業スタイルに甘んじていては、求められる成果は望めない。そこで、Webサイトの役割に改めて目を向けることになった。目指すべきは、コンバージョンを獲得できるWebサイト。しかし、2004年以来手つかずだったWebサイトは、運用面で大きな課題を抱えていたのだ。クオリカ株式会社 経営企画部の酒泉友香氏はこう振り返る。
「更新は運用会社にWordやExcelベースの修正を依頼し、新規にコンテンツを作る場合は、各製品担当の判断で別々の制作会社に発注していました。こうした運用を続けてきた結果、コーポレートサイトなのに見た目もナビゲーションもバラバラ。目的の情報は探せないし、問い合わせしようにも窓口が見つからない。本来は上にあるべき情報が下にあったり、昔のモニターに合わせた幅の狭い古いデザインだったりで、画面も有効活用できていませんでした。Webサイト自体が効果的な作りになっていないせいか、社内のWebサイトに対する意識も低かったように思います」(酒泉氏)
グループのブランディング強化を視野にインフラとしてのCMSに「NOREN」を採用
サイトリニューアルへと同社を動かしたきっかけのひとつが、予算の都合で月2回しか更新できなかったこと。さすがに機動力に欠けるとの不満も聞こえ始め、解決策としてCMS導入は必須との認識で一致。ちょうどその頃グループ会社が導入したアシストの「NOREN」を含む、約20製品を比較検討した同社は、インフラの統一によるグループのブランディング強化を視野に入れ「NOREN」を選択することとなった。グループ会社に背中を押される形ではあったものの、クオリカ株式会社 経営企画部副部長の 倉谷有紀氏はこう語る。
「比較したのは主に機能と価格、ユーザ数、導入事例です。特にどんな企業が使っているのかはとても参考になりました。NORENは当社には少々オーバースペックなイメージもありましたが、テンプレート型で誰でも更新でき、ワークフローもあることで、自社での想定利用シーンにマッチすると判断し、導入を決断しました。」(倉谷氏)
こうして機動力ある運用基盤の確立に向け、まずは器となるNORENの導入が決定。最終的により多くのお客様を問い合わせに導くことを第一の目的として、いよいよインバウンドマーケティングの強化を意識した戦略的リニューアルが始動した。
インバウンドマーケティングの強化へ情報構造を含む戦略的リニューアル
伝えるべき情報として最優先すべきは、サービスやソリューションの情報、訪問者をオンラインからオフラインへ誘導するためのセミナー情報である。しかし、酒泉氏が「そもそも何をやっている会社なのかさえわからない。見せたい情報が目に飛び込んで来ない」と指摘するように、旧サイトが抱える構造的問題を解決するには、単にデザイン的な視認性の悪さを改善するだけでは足りない。プロジェクトの初期段階における地道な情報整理こそが、リニューアルの成否を分ける重要なプロセスであったと言える。
実際、7年間ルールもないまま運用されてきたWebサイトの構造に目を向けてみると、商材の点数が多い上に多岐にわたり、情報整理から始めない限り前に進めなかったのも事実だ。
同社はWeb制作会社の協力を得ながら、既存のカテゴリー分類も含めゼロベースで整理し直し、タブ形式で目的別、業界別にすばやくアクセスできるように工夫。併せてデザイン面でも、今後のビジネス展開において重要なターゲットとなる中小企業のお客様を意識し、写真やイラストを使いながら全体的にわかりやすく、やわらかいイメージを表現するようにした。
自ら運用に関われる環境が実現し社内のWebに対する意識も変化
プロジェクトの山場は、後半にもう一度訪れた。CMSの移行作業だ。運用の練習も兼ねて現場の担当者と作業を分担する予定だったものの、時期的に期末であったことに加えWebに対する社内の意識にバラつきがあり、思うように捗らなかったのである。結局は公開に間に合わせることを最優先に、今やるべきものとそうでないものを見極めつつ作業を進めていった。収集が付かなくなる前にどこかで明確な線を引くことは、移行作業の重要なポイントである。
各担当者がNORENと本格的に向き合うことになったのも、実はこのときからだった。NORENの印象を酒泉氏はこう語る。
「手取り足取りの体験セミナーとは違って、自分の頭を使いながら手を動かしてみると、想像以上にやれることの範囲が広く、最初は戸惑いました。でも慣れの問題ですね。各担当者に対しても軽く社内レクチャーを実施したのですが、その後は自然と“自分たちでなんとかしなきゃ”という雰囲気になっていき、今まで無関心だった人もいつの間にかコンテンツを入力しています。順調に更新する人が増えています」(酒泉氏)
導入直後は、慣れない操作に苦戦する担当者はいたものの、更新作業は、日々粛々と、かつ積極的に行われ、NORENの導入を機に、自らWebサイトの運用に関われる環境が当たり前になりつつあるようだ。
更新頻度の向上とタイムリーな情報発信で営業チャネルとしてのWeb活用にも期待
リニューアル後は、セミナー情報を中心にタイムリーに情報発信がされるようになり、製品紹介ページも徐々に増え、Webサイトが動いていることを実感できている。倉谷氏はCMSの真の導入効果を長期的な視点で捉えてこう語る。
「更新頻度は確実に上がっています。たとえばセミナー情報ならテキストを打つだけで更新できますし、新規コンテンツを作る場合も、特に指定しなければ標準デザインが適用され、統一感のないページが生成される心配もありません。こうした裏側の仕組みが、最終ゴールとしている問い合わせにつながっていくかどうかは、今後継続的に見守っていかなくてはなりません。当社の場合、新しくしたから即効果が出るものでもないと考えており、マーケティング活動とセットでどうなるかを見ていきたい。この先タイミングを見て広告を仕掛けていくつもりです」(倉谷)
サイト構造の見直しは少なからずSEO対策にも機能していると考えられ、今後の流入数の増加には十分期待できる。何より、コンテンツそのものに注力できる環境が整ったのは、現時点における最大の効果であり、次のステップへの大きな前進であることに間違いはない。もちろん、リニューアルを終えてみて、やってみないとわからなかったことも数多くある。同社は、実運用を通しての気づきを溜めており、どこかでマイナーチェンジをかける計画だ。常に進化し続けるWebサイトを味方に、クオリカの挑戦は続いていく。
※掲載内容は、取材当時(2012年11月)のものです。現時点の情報と異なる場合があります。
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会社名 | クオリカ株式会社 |
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URL | https://www.qualica.co.jp/ |
本社所在地 | 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー23F |
設立 | 1982年11月1日 |
事業内容 | クラウドサービス、業務用システム開発、パッケージソフト開発 / 販売、 ハードウェア製造 / 販売、システム運用管理、基盤構築サービス |
従業員数 | 804人(2014年4月現在) |
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