株式会社キタムラ

全国1,300店舗とECの融合

~キタムラのオムニチャネル戦略を支えるNOREN~

株式会社キタムラ(カメラのキタムラ)

株式会社キタムラ 齋藤哲哉氏、林麻美氏、大谷聡美氏、サイエント株式会社 東公明氏(写真左より)

導入製品:NOREN Content Server、「陣」オプション

「カメラのキタムラ」を全国に展開する株式会社キタムラ(以下キタムラ)は、フィルムからデジタルへの時代の変化にも一早く対応し、写真プリント“世界No.1”と言っても過言ではない勢いで業界のトップを走り続けています。
店舗運営のほかに、こども写真館「スタジオマリオ」をはじめとし、「年賀状サイト」「フォトブック」「ネットショップ」など7種類ものWebサイトを自社で運営されているキタムラのオムニチャネル戦略は、とても興味深いお話でした。

課題・目的

・時代のニーズに合わせてWebサイトをリニューアル
 -キタムラの想いが伝わるWebサイトへ
 -Online to Offline (以下O2O)を意識
 -本部サイトと各店舗のブログサイトの融合

■店舗とWebサイト運営を支えるキタムラism

スタジオマリオ

全国1,311店舗※を運営するキタムラは、写真のデジタル化が進みプリントニーズが減退している中で、プリントサービスに留まらず“新しい写真体験”を主軸とし、最近では、スマートフォンの販売なども手掛けています。
今回、NORENを採用いただき、こども写真館「スタジオマリオ」サイトをはじめWebサイトをリニューアルされた感想をお伺いする中で、キタムラが、
① “キタムラブランド”である写真の品質を追求されていること
② 人を魅せることを大事にされていること
③ お客様との接点を大事にされていること
などが伝わってきました。
キタムラの社員の名刺には、もちろん、世界に誇るプリント技術が活かされた個人の写真がプリントされています。
また、「スタジオマリオ」には「10の約束」というものがあり、初めての方にも安心して写真館をご利用いただくための10の約束が書かれています。“お客様にゆったりと撮影時間を楽しんでいただく雰囲気作り“を重視され、“写真だけではなく、家族とともに節目を刻んだ記憶も心に残すこと”を大事に考えるキタムラの精神が表れていると思います。
※カメラのキタムラ 887店舗、スタジオマリオ 382店舗、Apple正規サービスプロバイダ認定店 42店舗。(2014年3月末現在)

■キタムラ流O2O

効率化を追求し実店舗での販売よりもネット販売を充実させていく傾向が強い世の中の動きとは逆に、キタムラは、実店舗での対面式販売を大事にし、更なるサービスとしてネットも利用していただいているそうです。

齋藤氏

齋藤氏 「現在、650万人以上の会員様がいらっしゃるのですが、ネットでプリント注文して、郵送ではなく店舗で写真を受け取られるお客様が8割もいらっしゃるんですよ。また、店舗に来店された方が、スタッフに相談しながらタブレットで商品を確認し、自宅に帰って、カメラや付属品をネットで注文される場合もあります。」

そこには、“仕上がりを見ながら会話をする”という写真の醍醐味があるのかもしれませんが、店舗に足を運ぶお客様は、店舗スタッフとの会話を楽しんでいるのかもしれません。また、ネットで見るスペック情報よりも店舗スタッフの“(コンシェルジュ的な)プロの見立て”を信頼しているのかもしれません。
ふと自分の経験を振り返ってみますと、「カメラのキタムラ」は、お客様が気軽に来店しやすい土地に店舗展開されていることにも気づきました。それもキタムラの戦略の一つかもしれません。

■本部サイトと店舗毎のブログサイトの融合

2014年8月、「スタジオマリオ」のサイトを2011年に続き2度目のリニューアルをしました。本部サイトに店舗トップを作り、各店舗のブログサイトへの検索流入を増やすなど、両サイトの融合を図ることが目的でした。
キタムラでは、全てが本部主導の運営ではなく、メルマガの配信やブログサイトの運営は現場である各店舗で行っています。SEO対策を意識し、敢えて店舗ブログは各地域や店舗の独自性を尊重したコンテンツとして現場主導で運営し、本部では、統一したイメージで「カメラのキタムラ」「スタジオマリオ」「年賀状サイト」などのブランドサイトを充実させる役割を担っています。

「スタジオマリオ」サイトは、テンプレートをNORENパートナーであるサイエント株式会社が制作し、コンテンツ制作など日々のWebサイト運営はキタムラ社内で内製されているそうです。年賀状サイトもNOREN上に移行済みですが、全ての作業を内製され、しかも1ヶ月という短期間でリニューアルされたということに取材メンバーも驚きました。全体では、7種類のサイトを5名で運営し、ほぼ毎日更新されているそうです。担当者の生の声をスピーディーにWebサイトに反映できる点も自社で運営されるメリットです。

現在、「スタジオマリオ」サイトの更新を担当する林氏も、まさにお子様を持つ等身大の母親です。母親の目線がWebサイトのメニューやカラーに反映されており、PC、スマートフォンサイトにも対応しています。

■自分たちで作って育てるWebサイト

スクラッチでのWebサイト構築もお手の物という林氏と大谷氏。CMS「NOREN」の採用には抵抗があったのではないかと思い、敢えてリニューアル当時のお話を伺ってみました。

林氏 「NORENを使い始めた当初は、戸惑いもありましたが、今は慣れてきました。ガバナンスを利かせることにより、デザインの自由度にある程度制約が出ることは仕方ないですね。もちろん、便利になった点もあって、ヘッダーなどの共通部分は、一箇所変更すれば全てに反映されるようになりますし、メニュー追加も一箇所への入力で自動的にサイドメニューに追加される点などが便利だと感じています。」
林氏 「ページタイトルの変更ミスも減りましたね。」

大谷氏 「個人的には、リンクチェック工数も削減できたことが一番大きいです。料金変更もPCサイト、スマートフォンサイト、それぞれのサイト担当が手動で変更していましたが、いまは、NORENで一箇所変更すれば、PCサイト、スマートフォンサイト、店頭のタブレットで行っている料金シミュレーションなども同時に変更できるようになりました。さらに、料金をWebページのデザイナーではなく、営業自身が変更できるようになったため、責任の切り分けが明確になったことも良くなった点ですね。」
林氏 「営業部の人たちは、『Webサイトを触るのが楽しい』と言っています。」
リニューアルを機にコンテンツ制作に関わることで、“自分たちが作ったサイト”という想いが強くなり、社内の方のWebサイトへの関心や意識も変わってきているそうです。
齋藤氏 「サイト運営の観点では、ページビュー数やサイト流入量、離脱率などの数値をPCサイトとモバイルサイトを合わせて取りやすくなったため、サイトデザインの見直しや施策を打つ際に検討し易くなりました。」

■NORENをフル活用して、新たなことに注力!

七五三、入園・入学式、卒園・卒業式、成人式、最近では、マタニティー撮影など、“思い出を残す”“思い出を形にする”という分野は、時代が変わっても発展し続けています。
写真文化を牽引するキタムラは、今後もお客様の利便性向上のためにWebサイトを充実させていくようです。
齋藤氏 「今後、スタジオマリオのサイト、年賀状サイトのほか、ネットプリントなど残りのサイトも順次NOREN化していく予定です。また、NOREN6の新機能であるリアルタイム・パブリッシュ機能を活用して、店舗検索などで顧客に合わせたページ生成なども検討していきたいですね。」
DB連携により、マスタDBから自動的にデータをNORENに取り込んで、Webサイトのコンテンツに反映できるとお伝えしたところ、「毎日の更新作業が自動化できたら、他にやりたいことがいっぱいできる!」と、大谷氏は更なるNOREN活用の意欲を見せてくださいました。

導入のポイント

・NOREN Content Serverを導入し、キタムラのWebサイト運営を効率化。
・PCサイト、スマートフォンサイト、店舗のタブレット端末の一括更新を実現。
・店舗の担当者や、本社の営業部隊といった現場によるコンテンツ更新を実現し、役割の明確化と、業務のスピードアップを実現。

※掲載内容は、取材当時(2014年10月)のものです。現時点の情報と異なる場合があります。

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会社名 株式会社キタムラ
URL http://www.kitamura.jp
http://www.studio-mario.jp/
本社 神奈川県横浜市港北区新横浜2-4-1 新横浜WNビル7階
設立 1943年5月
事業内容 「カメラのキタムラ」の運営
子ども写真館「スタジオマリオ」の運営
アップル製品サービス事業
スマートフォン事業
インターネット販売事業など
従業員数 7,786名 ※2014年3月末現在

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