2019/05/30

老舗旅行会社が実践!
時代のニーズに合わせたWebマーケティング戦略とは?

※本稿は、株式会社ブレインパッド との共催により、2019年5月30日に開催した「老舗旅行会社が実践 時代のニーズに合わせたWebマーケティング戦略とは?」のセミナー講演録です。

創業115周年を迎える日本旅行様は、旅行業界の変遷や利用客の多様なニーズに合わせた先端のマーケティング施策を実施されています。
今回のセミナーでは、日本旅行様にご登壇いただき、その先進的な取り組みを可能にするWebサイトの運用体制や、分析・施策事例をご紹介いただきました。
また、日本旅行様でもご利用いただいておりますCMS「NOREN」について、Webマーケティングを実践する上での使いどころや、「Rtoaster」を活用したパーソナライズ施策による成功事例をお伝えしました。

■第1部
 企業のデジマ施策を成功に導くサイト運用基盤「NOREN」

株式会社のれん
営業推進部 部長 八木 康介

はじめに、弊社 八木より、デジタルマーケティングを推進する上で、CMSベンダーの視点で見えてきた以下3点についてお話しました。

・デジタルマーケティング施策の進め方
・失敗しがちなツール選定方法
・ツール選びの重要ポイント

これまでにのれんがご支援してきたプロジェクトから、デジタルマーケティングを推進していく上で「コンテンツの拡充」が何よりも重要、且つ時間を要するフェーズであるため、そこでのCMSの活用が有効であると述べました。
更に、ツール選定の失敗事例をいくつかご紹介し、そこから学ぶべき機能面 / コスト面での考慮点を解説しました。
その上で、ツール選びの際の重要なこととして、以下4つのポイントをご説明しました。

① ツール導入の目的と機能がマッチしているか
市場調査結果から「CMSを導入した企業の内、半数以上が、後に、入れ替えを検討している」という実情を挙げ、失敗しないためには、自社サイトにおけるツール導入の目的を明確にし、目的を基に必要な機能と優先度を決め、機能の有無だけでなく、そのツールを使用する方が使いこなせるかという観点で操作感を確認する必要があることをお伝えしました。

自社のWebサイト運用の最適化
① の具体例として、Webサイトの運用体制別にCMSに必要になる機能をご紹介しました。

③ 運用フェーズも見据えたライセンス以外のコストも考慮すること
また、デジタルマーケティングを実践する上で、タイムリーに情報を公開するために、Webサイトを内製する(コンテンツを社内で制作・編集する)企業が増えてきています。
全てのWebページを内製するのか、部分的にパートナー企業に依頼するのか、初期の構築・ライセンス費用だけでなく、ローンチ後、最低5年間は運用し続けることを考慮したトータル費用での検討が必要であることをお伝えしました。

④ 外部サービスとの連携性
最後に、テクノロジーの進化が激しく、短いサイクルで製品やサービスの盛衰が繰り返される時代においては、Webサイトのコンテンツを利活用するために、容易にデジタルマーケティングツールやサービスと連携できるCMSが使い勝手がよいのではないかと結論づけました。
更に、オールインワン型のツールよりも、自社のWeb戦略の変化に合わせて柔軟に機能の組み換えが可能なスタック型のCMSの方がより長く活用していただけることもポイントとしてお伝えしました。

この後の第3部では、日本旅行様より、「NOREN」で制作・一元管理されたWebコンテンツを「Rtoaster」でサイト来訪者に合わせて出し分ける施策例をお話しいただきました。

■第2部
 パーソナライズで課題を解決した成功事例
 Rtoasterを活用した、サイト内のダイナミックパーソナライズ

株式会社ブレインパッド
マーケティング本部 プロモーション部 秋田 直器氏

続いて第2部では、パーソナライズにより課題を解決した成功事例をご紹介いただきました。

人が1日に目にするマーケティングメッセージの数は、2000年代前まで500程度だったものが、2019年代には10,000にまで増えているそうです。
PCやスマートフォンなど限られた媒体の中で、これだけ多くの情報を受け取る場合、興味・関心に合致しないメッセージは、その人にとって不要な情報になってしまうため、パーソナライズが重要になります。

また、「81%の消費者が、オンラインショッピングでパーソナライズによる快適な体験を望まれている。」「顧客体験のパーソナライズに取り組んだ企業は、売上が10%以上も増加している」というデータからもその重要性・必要性がわかります。

パーソナライズ:顧客の継続利用を高めることを主目的とする自動化された予測型個別おもてなし対応

企業内のデータ基盤 プライベートDMP、CDPの導入も年々増加しているいま、オンライン・オフラインでの様々なデータを収集し、お客様の興味関心を理解し、戦略的/自動的にセグメンテーション(分類)・おもてなし(マッチング)するためには、人力では限界があるため機械学習を使ったツールが有効であると、秋田氏は述べました。

その一つ「Rtoaster」の活用事例として、ふるさと納税サイトを運営するさとふる様の事例をご紹介いただきました。
「さとふる」では、サイトへ流入したお客様のCVRを上げるために、サイト訪問回数や取引実績などの行動データからお客様の目的に応じて分類し、トップページの表示コンテンツをパーソナライズされ、導入からたったの2週間でCVRが2.07倍まで向上したそうです。
顧客分類のコツとしては、属性、地域、購入実績に加え、行動データ(例えば、自然検索 / 広告 / メール中のURLを踏んできたのかなどの流入経路や、閲覧ページ / 閲覧ページのカテゴリなどの行動履歴)を軸に分類すると、CVRも上がりやすいというポイントも解説いただきました。

また、日本旅行様でのお取り組みとして、お客様のサイト閲覧傾向から、いま興味関心のありそうな商品をポップアップで表示させ、購買を後押しする施策。
日本航空様では、「購買予兆」の有無でお客様データを分類されるという興味深い事例で、自社サイト以外のデジタル上での行動データと自社データを活用し、パーソナライズされた商品をオファーするという内容でした。
例えば、結婚式場サイトをよく見ている方が自社サイトに訪れた際には、ハネムーン先をお探しであると推測して、海外旅行をおススメする施策を実行しCTRの改善に成功しました。

しかしながら、お客様がWebサイトに来訪する理由は、いつも同じとは限りません。
そこで、ポップアップで「今の」関心カテゴリを尋ねて分類するという方法として、コンシェルジュ機能によっておススメする施策もご紹介いただきました。

パーソナライズのための顧客分類方法は、マーケターの腕の見せ所でもあり、悩ましい点だと思います。
もちろん分類が細分化すればパーソナライズに近づきますが、様々な興味関心を持ったお客様に最適な商品・サービスをマッチングするには人力では不可能です。
そこでRtoasterのAI・機械学習による自動セグメンテーション機能を使うとより最適なパーソナライズが可能となります。

また、今すぐにできるアプローチとしては、オンライン行動データによる分類とマッチングが有効であると秋田氏は、述べました。

最後に、ブレインパッド様は、Rtoasterを活用し、お客様の期待する形になるまでパーソナライズのチューニング、コミュニケーション設計などにもお付き合いし伴走支援をしていただけるという心強い一言で締めくくられました。

■第3部
 老舗旅行会社のWebマーケティング(戦略編)

株式会社日本旅行
営業企画本部 ICT営業推進部 Webディレクションチーム マネージャー 辻井 康一氏

株式会社日本旅行
営業企画本部 ICT営業推進部 Webディレクションチーム 原井川 寿美氏

最後の第3部では、「戦略編」として、辻井様より、日本旅行様のWebマーケティング戦略やサイト運営体制、施策についてお話しいただき、「戦術編」では、原井川様より、具体的にRtoasterを活用したパーソナライズ施策やメルマガ施策等の具体的なお取り組みについてご講演いただきました。

日本旅行様のWebマーケティング事例記事は、こちら


セミナーにご参加いただいた方々は、競合がひしめく業界で自社サイトにどのように来てもらうのか、O2O戦略など、自社のマーケティング戦略と照らし合わせながら熱心に聴講されていました。

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